Tera Term とは?
Tera Term(テラターム)とは、SSH・telnet などの各通信プロトコルに対応していてネットワーク上の別のコンピュータを操作できます。
OpenSSH に 8.7p1 バージョンを採用している場合、RSA/SHA-1 が非推奨になっているため、SSH クライアントは RSA/SHA-256 などのより強い方式を利用する必要があります。
Rocky Linux 9 では、OpenSSH に 8.7p1 バージョンを採用しており、Tera Term が対応していない場合、RSA 鍵で SSH 接続しようとすると認証に失敗します。
2023/02/28 に 「 Tera Term 5.0 beta1 」がリリースされており、「 rsa-sha2 」にも対応しており、このバージョンを利用した場合、鍵認証も問題なくできました。
E-link : rsa-sha2-256, rsa-sha2-512公開鍵アルゴリズムのサポート
パスワードでの接続
Tera Term を起動すると以下の画面が表示されます。
利用しているサーバーのホスト名と TCP ポートを入力します。
設定項目 |
設定値 |
TCP/IP |
チェック |
ホスト名(T) |
サーバーの IP アドレス |
ヒストリ |
チェック |
サービス |
SSH |
TCP ポート#(P) |
サーバーの SSH のポート番号 |
SSH バージョン(V) |
SSH2 |
IP バージョン(N) |
AUTO |
「 Tera Term 新しい接続 」の画面で必要情報を入力後、「 OK 」をクリックすると以下の画面にかわります。
パスワードでの接続の場合、「 認証方式 」を「 プレインパスワードを使う(L) 」を選択します。
「 ユーザー名(N) 」にログインするユーザーのユーザー名を入力します。「 パスフレーズ(P) 」に、ユーザーが利用しているパスワードを入力します。
設定項目 |
設定値 |
ユーザー名(N) |
サーバーのユーザー名 |
パスフレーズ(P) |
サーバーのパスワード |
パスワードをメモリ上に記憶する(M) |
チェックあり |
エージェント転送する(O) |
チェックなし |
プレインパスワードを使う(L) |
チェックあり |
SSH の鍵生成
Tera Term を起動すると「 新しい接続の画面が表示されるため、「 キャンセル 」をクリックします。
「 設定(S) 」をクリックし、その中の「 SSH 鍵の生成(N)... 」をクリックします。
「 生成(G) 」をクリックします。
鍵の生成が終わると「 鍵のパスフレーズ 」と「 パスフレーズの確認 」が入力できるようになるため、任意のパスフレーズを決めて入力します。
「 コメント(O) 」は自動的に入力されていますが、そのままで問題ないです。
公開鍵と秘密鍵を保存するディレクトリをデスクトップに作成して保存します。ここでは key というディレクトリにしています。
「 公開鍵の保存(I) 」をクリックします。ファイル名はデフォルトで「 id_rsa.pub 」と入力されているため、そのまま保存します。
「 秘密鍵の保存(P) 」をクリックします。ファイル名はデフォルトで「 id_rsa 」と入力されているため、そのまま保存します。
これで、公開鍵と秘密鍵の作成が完了しました。
鍵認証の設定
まず、サーバーにパスワード認証で接続します。
作成した公開鍵の「 id_rsa.pub 」をホームディレクトリにドラッグします。
ファイルの転送画面が表示されるため、「 SCP 」にチェックが入っているか確認して OK をクリックします。
sshd のデフォルトの公開鍵の読み込みファイルのパスが「 .ssh/authorized_keys 」になっている為、sshd が公開鍵を読み込めるようにします。
サーバー上で実行するコマンド
mkdir .ssh # .ssh ディレクトリを作成
chmod 700 .ssh # .ssh ディレクトリのパーミッションの変更
cat id_rsa.pub >> .ssh/authorized_keys # authorized_keys に id_rsa.pub の内容を追記します。
chmod 600 .ssh/authorized_keys # authorized_keys のパーミッションの変更
rm -f id_rsa.pub # 不要なためサーバー上から削除
パスワードでの接続を切り、鍵認証で接続しなおします。
ユーザー名(N) にサーバーのログインするユーザー名を入力します。パスフレーズ(P) に SSH 鍵を作った際に設定したパスフレーズを入力します。
認証方式で「 RSA/DSA/ECDSA/ED25519鍵を使う 」にチェックをいれ、をクリックし、生成した秘密鍵のファイル( id_rsa ) 選択します。
OK をクリックし、接続できるか確認します。
鍵認証での接続が問題なくできれば、ssh のパスワードでの接続をできないように設定を変更します。設定ファイルを変更後は、ssh を再起動します。
ssh の設定ファイルの変更
# /etc/ssh/sshd_config
PasswordAuthentication no
# 変更後 ssh の再起動
sudo systemctl restart sshd
一度、ssh の接続を切り、パスワードでの接続ができなくなっていれば、設定完了です。